【1月31日付ABCニューヨーク】 宝くじで100万ドル(約1億1000万円)を当てた男性が、直後に末期がんの診断を受け、賞金獲得の23日後に死亡した。
ニューヨーク州シドニー市在住の大工、ドナルド・サバスタノさん(51)は昨年12月3日、スクラッチ式の宝くじ「メリーミリオネア」に当たり、100万ドルを受け取った。「これで人生が変わる。新しいトラックも買えるし借金も返せる。バケーションにも行ける」と喜んでいた。
経済的な余裕がなくこれまで受けることができなかった健康診断を受けたところ、脳と肺にがんが見つかり、余命宣告を受けた。即座に入院し治療を始めたが、同月26日、亡くなった。
サバスタノさんが宝くじを購入した店で働くダニエレ・スコットさんは「(サバスタノさんは)自営の大工だったため、健康保険に加入していなかった。宝くじに当たって、やっと医者に診てもらえたのに」と、その死を悼んだ。
家族が出した死亡報告によると、サバスタノさんはクイーンズ区出身のロングアイランド育ち。大工の仕事は父親から教わった。完璧主義者で、妥協せず、質の高い仕事をすることで知られていた。常に他人を思いやり、「真っ当な生き方」を説いていたという。