通知に不備あり、無効を主張 監視カメラが捉えた速度違反

 【13日付amニューヨーク】監視カメラが捉えた速度違反に対し自動的に発行された数百万通の違反通知に問題があるとして、ニューヨーク市在住の男性が12日、無効を求めブルックリン区の連邦裁判所に申し立てた。
 原告のエイブラム・ムラドザノフさんは、違反通知には、ニューヨーク州法が定める法的責任を問うための認証が欠けていると主張。原告側の弁護士によると、法的責任を問うための認証とは、監視カメラが撮影した画像を技術者が確認し、通知発行に問題がないことを示す証明書。2014年の監視カメラ設置以来、市はこれを一度も発行していないという。
 14年から16年の間に、市は通学路に設置された監視カメラが捉えた速度違反の通知を280万通以上発行し、1億2260万ドル(約130億円)以上の罰金を徴収している。ムラドザノフさんは、クイーンズ区での違反通知を受け取ったが、監視カメラに写った画像と50ドル(約5285円)の罰金額が記されていただけで、法的責任を問うための認証がなかったという。
 市運輸局は、技術者による認証は請求に基づき発行されるものであり、自動発行された違反通知は法を順守しており有効であると反論している。