【16日付ニューヨークポスト】40年近く学生寮を不正に使用していたとして、マンハッタン区にあるニューヨーク市立大学ハンターカレッジは、同大学付属ベルビュー病院の男性看護師、デレク・ディフレイタスさん(67)に対し、強制退去命令の発行を求めて提訴した。
大学側の弁護士によると、ニューヨーク州オレンジ郡に自宅を持つディフレイタスさんは1980年に看護師として同病院で勤務を開始。大学寮の一室を「セカンドホーム」として当時、家賃月50ドル(約5400円)で借り始めた。大学寮が入る建物は1960年代、同病院の看護学校が所有しており、当時は一部を看護師に貸していた。しかしこの制度は既に廃止されている。
ディフレイタスさんが部屋を保持し続けたために、学生が入寮できないなどの苦情が報告されていた。建物を所有する同大学が昨年8月に退去を求めたが、弁護士の資格を持つディフレイタスさんは「永久的に賃貸契約している」として拒否していた。提訴を受け、ディフレイタスさんは「数週間前に退去し、病院も辞めた。通勤に3時間かかり、アパートを借りると3500ドル(約38万円)もかかるから使っていただけ」と釈明したという。