NYPD、「デブ」多すぎ? 採用後に身体規定なし

 【18日付ニューヨークポスト】ニューヨーク市警察(NYPD)は、警官の肥満で弱体化しながら、対策を講じていないとして非難の声が上がっている。
 「世界最大の警察NYPDは、警官のウエストサイズも全米一」と、ベテラン警官の1人は自嘲気味に話す。「脂肪が付き過ぎて階段も駆け上がれないようでは、市民の命は守れない」と別の警官。2015年にはハーレムで、逮捕した銃撃事件の容疑者が逃げ、警官が追い付けずに取り逃がしている。また、警官が太りすぎてシートベルトを締められなかったとの報告や、あまりにも合格者が少ないため、テロ対策部門で障害物を乗り越えるテストを中止したとの指摘もある。
 NYPDの警官の肥満原因は警察関係者によると、警察学校を卒業後は身体上の規定がないことだ。15年には、当時のビル・ブラットン本部長が身体テストの導入を計画したが、組合の契約に含めることができず断念した。
 これに対し市消防局(FDNY)では、消防士などに体重を含む総合的な健康診断を毎年義務付け、不適格とされた場合は第一線から外される。またイリノイ州シカゴ市警察では、身体テストに合格した警官に350ドル(約3万7000円)のボーナスを与えるなど、対策を講じている。

Guian Bolisay

Guian Bolisay