【22日付イーター】マンハッタン区ユニオンスクエアにあるラーメン店、イチバラーメンの従業員採用で差別が行われていたことが22日までに発覚した。
米司法局の発表によると、同店のシェフが接客係を採用する際、「日本人か韓国人以外は採用しない」と発言したという。応募者の国籍は公表されていないが、移民法の下、4人以上14人未満の従業員を雇用する企業では、応募者の国籍を選考基準にしてはならないとされている。
採用差別をなくそうとする取り組みが広がる中、飲食店業界では見た目による差別が依然として根強く残っており、国籍や人種、性別などで応募者が差別を受けることが少なくない。行政は公正な採用選考を目指しているものの、実際には店側が選考基準を自由に決めることができるため、今回のような差別が日常的に行われているのが現状だ。
今回の一件を巡っては、同店が連邦政府に罰金2000ドル(約21万4000円)と、差別を受けた被害者に1760ドル(約18万8000円)の損害賠償金を支払うことで決着している。
今後同店では、従業員の権利を記したポスターを掲示する他、採用に関わる全ての従業員がウェブサイトでの差別対策講座を受けることが義務付けられる。