輝き失ったトランプビル 価格低下、建築様式も見劣り

【12日付ニューヨークタイムズ】トランプ大統領の名を冠したマンハッタン区の不動産は、競合物件に比べて価格が低いことが分かった。不動産情報サイト、シティリアルティが12日発表した。
同サイトはトランプ氏の名前が付くコンドミニアムなど11棟について、2007年から17年までの販売データを分析。ニューヨーク市内の平均販売価格と比較した。コロンバスサークルのトランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワー内のコンドミニアムの販売価格は17年、1平方フィート当たり1741ドル(約19万円)で、同区の平均価格より6.6%低かった。5番街のトランプタワーも13年のピーク時には1平方フィート当たり3000ドルだったのが、最近は約2000ドルまで下がっている。不動産コンサルタントのナンシー・パッケスさんは「トランプ氏の持つビルは輝きを失った」と話している。
トランプタワーがオープンしたのは1983年。国連近くのトランプ・ワールド・タワーは2001年だ。最近建設されたコンドミニアムと比べると、付属品や建築様式で見劣りし、時代遅れとの声もある。高級コンドミニアムを扱うブローカー、ドリー・レンツさんは「金や黄銅が好まれたのは過去のこと。今では高い天井とミニマリズムの美的感覚が人気」と指摘した。