クシュナーカンパニーズ、虚偽申請か 建築許可巡り捜査対象に

 【19日付ニューズデイ】賃借人に対していやがらせをしたとして不動産開発会社クシュナーカンパニーズを提訴した裁判の調査段階で、同社が虚偽の申請をした疑いが浮上したとして、ニューヨーク市議会のリッチー・トレス議員(民主)は19日、同社に対する捜査を進めると発表した。同社はトランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナーが経営している。
 市議会監視・捜査委員会の委員長を務める同議員は、マンハッタン区52丁目にある同社の前で記者会見を開き、「同社は所有するビルで、市の条例に違反した可能性がある」と指摘。市の条例下では、居住用ビル内に家賃規制アパートが含まれる場合は市の検査対象となるため、ビルの所有者は工事開始前に市建設局にその旨を届け出ることが義務付けられている。住宅監視NPO団体ハウジング・ライツ・イニシアチブによると、34棟のアパートビルにおける改築工事の建築許可申請のために、2013年から16年の間に同社が提出した80通の申請書類には、家賃規制アパートについての記載がなかったという。同社が所有するビルには数百戸の対象アパートが含まれている。
 同団体は、「捜査すればさらなる違反が見つかるかもしれない」としている。