あわや胴体まっぷたつも奇跡の回復 電車にひかれた男性、リハビリ励む

 【4月30日付NBCニューヨーク】ウエストチェスター郡ヨンカーズにあるメトロノース鉄道ヨンカーズ駅で昨年電車にひかれ、胴体がほぼまっぷたつになるほどの重傷を負った同郡ホワイトプレーンズ在住のフィリップ・ブフォーンさん(36)が、奇跡的な回復を見せている。
 ブフォーンさんは昨年9月25日、突然めまいに襲われ線路に落ち、進入してきた電車にひかれた。ブロンクス区の病院に運ばれたが、胴体は骨と皮でかろうじてつながっている状態で内臓も露出。肋骨や脚の骨も折れ、腕の神経は損傷していた。
 医師団は内臓の手術から着手し、輸血量は25パイント(約12リットル)にも上った。執刀したスリニバス・レディ医師は「難しいケースだった。生きているのが不思議なくらいだ」と振り返る。ブフォーンさんは術後、人工呼吸器につながれ、体力消耗を避けるため3週間眠らされた。意識が戻ってからは少しずつリハビリを始め、事故から約5週間後には、自宅近くの施設に移れるほど回復した。
 ブフォーンさんは、事故のことを全く覚えていないという。「素晴らしい医療チームのおかげで命拾いしただけでなく、また歩くこともできた」と感謝し、現在も毎日リハビリに励んでいる。

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