【7日付ニューヨーク・デイリー・ニュース】FDNYの救急隊の中でも「エリート」とされる特別救助部隊の隊長に7日、女性が初めて就任した。
マンハッタン区を管轄する第1レスキューカンパニーの隊長に就任したブルックリン区出身で51歳のエイドリアン・ウェルシュ中尉は、大規模災害などの緊急時に出動する同部隊を率いる。特別救助部隊はニューヨーク市の各区にあり、その中でも同区の管轄が最も広範囲に及ぶ。部隊長として「責任の重さを感じている」と話す同中尉は、米軍勤務時代には女性として初めて特殊作戦軍で階級を与えられ、1997年にFDNYに入局、第20分署で勤務した。
同部隊は火災だけでなく、重大事故や災害現場の人命救助にも特化しており、今年3月、イースト川にヘリコプターが墜落した際に救助に当たったのも同部隊だった。同中尉は「毎日やりがいを感じている。これからの挑戦も楽しみ」と意気込みを語った。また、「私1人では成し得なかったこと。これまでも多くの優秀な女性隊員がいたが、その中で私がリーダーになれたのは運が良かっただけ」と謙遜し、周りへの感謝の意を表した。