【21日付ウォール・ストリート・ジャーナル】ニューヨーク証券取引所(NYSE)は、226年の歴史で初めて女性トップを迎える。最高執行責任者(COO)のステイシー・カニングハムさん(43)が25日付で第67代社長に就任することが分かった。NYSEの親会社がウォール・ストリート・ジャーナルに明かした。
2000年代、女性が共同トップを務めたが、NYSEを率いていたのは男性執行役員だった。ナスダックでは昨年1月、アデナ・フリードマンさんが最高経営責任者(CEO)に就任。今回のNYSE人事で、大手証券取引会社2社を女性が率いることになる。「#MeToo(私も)」運動を受け、金融街でも企業が男性社会の変革に取り組んでいることを示している。
カニングハムさんは1994年、夏期インターンとしてNYSEに採用された。2年後、自己勘定部門の取引トレーダーに昇格。2007年ナスダックに移籍し幹部として働き、12年NYSEに復帰、15年COOに就任した。
NYSEは老朽化したシステムを見直すための技術展開を、ここ3年遅らせてきた。今年4月には主要取引所で取引が一部停止したなどのトラブルもある。引き継いだ課題への対応で新リーダーの手腕が問われる。