ニューヨーク日系人会(JAA)ビジネスウーマンの会は11日、ライターで作家の黒部エリさんを招いた講演会「プロが教える“言葉の着こなし”術」をマンハッタン区のJAAで開き、約120人が参加した。
黒部さんはフリーライターとして講談社で執筆、「アッシー」などの流行語を作り、1989年からは少女小説30冊以上を出版した。この日は前半で小説を読みふけった小学生時代や、高校生で過激な内容の同人誌を書いて叱られた経験を赤裸々に告白。1人で部屋にこもって少女小説を書いていた30代前半、うつ病に苦しんだことも明かした。「孤独だと感じていた学生時代、本に出会って救われた。孤独な人の魂に『あなたは1人じゃない』というメッセージを届けられる小説を書きたい」と話した。
後半は自分らしい文章の書き方10項目を紹介。起承転結の「起」と「結」をつなげることで文章がまとまることや、全く連想されないものの組み合わせでインパクトが出ることなどを解説した。「文章には見たことがない光景を見せられる『魔法の力』がある。誰もが持つその力を大切にしてほしい」と話した。