【15日付ニューヨークタイムズ】14日に開幕したサッカーのワールドカップ(W杯)をニューヨーク市内で観戦するのに最適の場所として、ブルックリン区のロシア式サウナが人気を集めている。
室内の温度が華氏121度(摂氏約49度)というサウナ。テレビの画面は多少かすんでいるが、「自国のチームの試合はどうしても緊張する。でも体はハッピーだね」と話すのは、同区ブライトンビーチにあるロシアンバスを経営するルスタム・ザリポズさん。初戦のロシア対サウジアラビア戦を観戦する利用客の間では、英語に加え、ロシア語、ウクライナ語にウズベク語が飛び交った。
テレビの下に陣取っていたのはウズベキスタン出身の親戚グループ。ハーフタイムの合間に、アムロム・ボルコフさんの70歳の誕生日を祝った。屋内のパティオではマンハッタン区ワシントンハイツから1時間15分かけて来たというサム・キャマックさんが、ベルリンから訪問中のティル・ベックウェデルさんと長テーブルで談笑。「その国の出身者がいる所で観戦すると臨場感が増す」と話すキャマックさん。ロシアの水餃子ペルメニにサワークリームを付けて頬張り、「これこそニューヨークならではの醍醐味だ」と観戦を楽しんだ。